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時々、「元気か?」と医院にひょっこり顔を見せて下さる

木村斉先生。

ご存知の方も多いことでしょう(^^)

 

最近では、金万亭先生という芸名で、各地で落語を披露していらっしゃいます。

この木村先生、私も「落語の木村先生」というイメージで

もう何年もお付き合いさせて頂いていたのですが

先日たまたま実家にかえり、本棚を何気なく見ていたら

なんと木村先生の著書があるではありませんか!

 

「あれ~」とびっくりし、そのまま手にとって一気に最後まで読んでしまいました。

そのご本がこの「足物語」

開くと序文に、森繁久弥さんのコメントが。

 

「・・・・少年は病弱でした。

右足が慢性骨髄炎にかかっていたのです。

小学2年の時に発病し、中学二年で手術を受けました。

退院してからは体育の授業は松葉杖をついて見学するだけ。

その後もスポーツとは無縁の青春を送りました。

 

やがて大学を出て、高松高校の生物の教師となります。

ある日、生徒にすすめられるままにサッカーボールを

蹴ってみました。

 

しかしなかなかうまくいきません。

やっているうちに面白くなって病みつきに。

ついには生徒より練習熱心になります。

 

成果が実り当時発足した県サッカーリーグに出場するまでになり

高松高校サッカー部の監督になりました。

 

後には全国規模のスポーツレクリエーション大会に毎年出場するようになり

サッカーは「人生そのもの」となります。

 

香川県選抜チームの主将にも選ばれ

当時57歳です。

最年長(^^)

 

3日間で5試合というきつい日程です。

チームメートが次々倒れる中

熟年パワーを発揮して走り続けます。

初戦の奈良県に快勝して波に乗り

チームは三勝一敗一分。

見事2位に輝きました・・・」

 

この話の主人公が、この木村先生ご本人なんですね。

「世界の中心で愛を叫ぶ」あの、庵治町に住んでいらっしゃいます。

 

本をじっくり読んでいるうちに

木村少年の姿が浮かんできて、

なんとも心があったかくなるのを感じました。

 

「先生~、本全部読みましたよ~。いや~そんな少年時代だったんですね。」と

本のお話から、人生の話まで待合室でついつい熱くなってしまいました。

 

こうやってたまに

「元気か?ちょっと近くに寄ったから」と顔を見せてくれることって

嬉しいんです、私。

「ちょっと醤油かしてくれる?」みたいな感覚で(笑)

 

今はなかなかメールとかインターネットで会話することが多くなって

対面で話をする時間が昔に比べて圧倒的に減りました。

 

確かに自分の時間が大事、で

確かに、今はみんな忙しい、のですが

忙しい時間の中でもこうやって

数十分でも、顔を見て、何でもない話をして笑って

「じゃ、またね」っていう瞬間があると、

なんだかまたその後元気になっているから不思議です。

 

ちなみに木村先生

「ぼくは、書院のワープロまで。いっさい、デジタルは駄目なの。

もっぱらアナログ」ですって。

 

足物語は、吉本歯科医院の待合室に置いておきますね。

よかったら読んでみてくださいね。

ちょっといいお話です。

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