先ほどおおがかりなインプラント治療を終了されメインテナンスに通って下さっている

患者さんにお話をお聴きしていました。
体験者でないないと絶対に想像すらつくこともないような
お話をたくさんお聞かせ頂きました。
頂いたお話はきちんとまとめ患者さんのお写真と共に
近日中にアップさせて頂きます。
みなさんは、鼻と口がつながっている
ということをご存知でしょうか?
この患者さんは、ある日突然歯がポロリ抜けてしまいあわてて
吉本歯科医院に駆け込んで下さいました。
歯周病です。
悪魔のようにしのびよる沈黙の骨の病気です。
歯を支える骨を溶かす病気です。
自覚症状はまったくなし、です。
骨全体を撮影するパノラマレントゲンを撮ってみると
なんと骨を支える骨が大きく溶けていました。
さらに、口と鼻の部屋(上顎洞)は繋がっています。
通常、健全な骨がある場合には
口から入ったものはそこで止まります。
しかし今回のケースは
鼻の部屋にまで歯周病菌は到達しており骨は溶け穴があき
口の中と、鼻の部屋が繋がってしまいました。
そうなると
どういうことが起こると思われますか?
今日お話くださった実際の体験談です。
ご飯を食べても、鼻からご飯粒が出てくる」
「うどんを食べたら、鼻からうどんが出てくる」
「うがいをすると、うがい水が鼻から出てくる」
・・・・想像できますでしょうか?
介護現場で介護のお仕事をされていらっしゃる方は
「ああ、わかります」とすぐにイメージされます。
ご本人も本当にびっくりです。
この患者さんは現在は、インプラントが入り、きちんと噛める状態を
手に入れています。
穴をふさぐ手術も行ないました。
おおがかり、です。
また、治療の経過の中で
入れ歯を入れる
という時期がありました。
その時期のことを
こうお話されました。

「とにかく、噛めない、食べられない。
世の入れ歯を使われている方は多かれ少なかれこんな不快さや、苦痛を味わっている」
噛めないって、ではどれほど噛めないのか?
とお聴きすると
食事することができたのは
柔らかいお豆腐
高野豆腐
雑炊
あとは、流動食のようなもの
です。
まさか、こんなに噛めないとは想像もつかなかった。
歯はなくしてみないとわからない
入れ歯を入れて噛んでみないとその不快感や噛めない感じは
体験することはできないでしょう
としみじみお話して下さいました。
笑顔で笑ってお話して下さる患者さんを前に
ああ、本当に良かったなあ、と私は思いました。
私共の医院では
実際に治療を終えた患者さんに、こうしてお一人お一人できるだけ
詳しくお話をお聞かせいただくようにお願いしております。
そしてニュースレターや、ホームページに
その状況を詳しく公開させて頂いております。
お話をうかがった治療後の患者さんは必ず私どもに
こうおっしゃいます。
お一人残らず。
もっと、はやくこんなことを知っていたら良かった。
知っていたら、ここまで大変な思いをすることはなかったのに。
みなさま、こうおっしゃるのです。
中には涙ながらにお話して下さる患者さんも、いらっしゃいます。
その言葉をお聴きするたびに
ああ、私達は、もっともっとお伝えしなくてはならない
まだまだ、足りない
まだまだ、まだまだ、と感じるのです。
知ることで
防げることはたくさん、あります。
知らなかったために
つらい思いをしなくてはならないことが
あまりにも多すぎるのが
「歯」だと、思います。
今回は、またいいお話がたくさんお聴きできました。
3月号の患者様症例ご紹介で掲載させて頂きます。
お話、ありがとうございました。

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